フランス紀行 1
2019年10月、フランス・パリで行われた展示会に日本画を出品した時の事です。
フランスに出発する前に、旅慣れた友人Sにフランスの心得を聞きました。
友人S「フランスはアイコンタクトの国!」
なのだそうです。
目で語り、目で察し、目で相手の気持ちを汲み取る…まさか!それはまるであ・うんの呼吸で意思疎通する日本人のようではないですか!!
ジェスチャーの大きい欧米人を欧米人の代表だと思い込んでいた私は軽くカルチャーショックを受けました。
そしてナチュラルで可愛い感じのメイクを施す日本人の目の表情を、フランスの方々は読み取ることが難しいと言うことを、友人Sから聞いたのでした。
さらに友人Sは持ってきたメイク道具を颯爽と広げ、フランス仕様のメイクを私に施してくれました。それが下記の様な感じ。
これで街を歩いても大丈夫?と聞くと、「日本だと派手に感じるかもしれないけれど、ヨーロッパでは普通メイクです!」と友人Sは力強く言ったのでした。
その力強い言葉を胸に、私はメイク道具を買いに薬局へひた走り、友人Sは軽くウインクを残しスペインへと旅立ちました。
メイクはバッチリ教わったけれど、はたしてそれだけで良いのだろうか…
そうそう!大事なマナーを知らなくては!それに友人Sが言っていたアイコンタクトとはいったいどうすれば良いのか…
素敵なレストランでオロオロしては日本女性としての名が廃る!と思いまして、youtubeでフランスの作法なるものを検索しましたら、あるある何でもありました。
その中でレストランやカフェでのマナーというのが目につきました。
(私は動画に見入ってます。フランス人男性の講義の始まりです)
フランス人男性:「遠くからスミマセーン!コーヒーくださーい!と言ってはダメですよ」
私の心の声:「えー!言わずにどうやって注文するの?」
フランス人男性:「目で合図を送ると係のウエイターが来てくれます。目と目が合わなかったら、合うまでずーっと待ちます。」
私の心の声:「えー!合うまでずーっと待つの?」
フランス人男性:「会計の時はさりげなくお財布を取り出すふりをして、目で合図を送ると係のウエイターが来てくれるので、テーブルで伝票を受け取りましょう」
私の心の声:「……(~_~;)アイコンタクト、恐るべし」
こりゃクレオパトラメイクをしなくちゃ、私は一生注文できないわ〜と思ったのでした。
(フランス紀行2へ続く)
城下八重子